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青葉心理クリニック

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New normal とは?
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    New normal とは?

    言葉の成り立ちからいうと、normal は規範 norm の形容詞ということになる。ラカン的に言えば、人間はすでに出来上がっている言葉のネットワークの中に生み落とされるものなのだから、丸山真男的に言えば、歴史的条件が我々の「主体」の中に入り込んでいるわけだから、それら所与のものによって規範が出来ていて、その規範にしたがって生きることが normal 正常、普通であり、それができる様になることが大人になることとされている訳である。
    新型コロナウイルス感染症のパンデミックを収束するために、今までのnormalを新しいnormalに変えること、つまり密閉、密集、密接(いわゆる「三密」)を避けることが、new normal と捉えられている様にも思える。
    しかし、おそらく未来の歴史書には、今回の COVID-19は現在の社会体制を根源的に変えた出来事、おそらくフランス革命に相当するする歴史的事件として記載されるのではないかと思われ、そうすると、先ほどの意味での「三密」を避ける生活が、new normal になるというのはあまりに枝葉末節すぎるのではないか? むしろ、真言蜜教でいう「三密」を実践する方がまだnew normal というのにふさわしいのではないか? というよりも如何なるnew normal を作り出すかにより、この国家 国民の運命は決まってしまうのではないかということである。
    多くの人たちは、台風一過的にパンデミックが過ぎ去れば、また元の生活が戻ってくると思っているかもしれないが、ウイルスとの共存、それも新型コロナ以外のウイルスも想定しなくてはいけない訳だから、三密を避けるどころか、規範自体を変える、エートスを変えることが求められているのかもしれない。
    我々が生きている社会を支配しているのが、米国型の「自由主義に基づく能力本位の資本主義」、と中国型の「政治的資本主義」であり、そのどちらもが進歩主義にその基盤を置きながら、皮肉にもマルクスの生きた時代の「疎外」を蘇らせている。前者の資本主義の特徴は民主主義による多党制、後者のそれは一党独裁による長期支配である。経済学者の分類では、日本は前者に属することになっているが、実際の社会を見ていると、二極化、森友問題、解釈改憲、桜問題、そして検察人事の問題などからは、むしろ後者なのではないかという気がしてくる。そして 経済学者が唱えるコロナ後の政策は、その前提が間違っているために、例えば相続税の強化や選挙を公金で賄うなどは米国には適応できても、日本ではさらに混迷を深める様な気がしている。資本主義の中で、その欠陥を補い、「疎外」を解消していくには、新たな収奪の方法、新たな支配の方法を発明するのではなく、それを担う人間を変えていくしかないのだと思います。
    New normal は小手先の変更ではなく、人間を変えることにあるのだということです。普通にしていることが、コロナウイルスの拡散を防いでいる様な、そういう人間のあり方に変えていくことであり、そのあり方が類的人間なのだと思います。

    | 1.サイコセラピー | 20:37 | - | - | - | - |