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青葉心理クリニック

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認知モード理論 その3
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    認知モード理論  その3

     

     

    繰り返しになるが、この理論の優れている点は、右脳ー左脳の二分法という古いパラダイムから、Top Brain , Bottom Brain という二分法ではないパラダイムを提供し、かつそれが前回ブログで述べたように脳科学の発達によって明らかにされた知見にきちんと裏づけられている事である。コスリンは、脳を大きく捉えるという手法を使っている。大きくというのは、例えていうと、脳を家とすると、その材料のレベルはニューロンのレベル、もっと細かい材料の分子構造のレベルはニューロンのたとえば、カルシュウムチャンネルのレベルになるが、それよりマクロな、家のそれぞれの部屋のレベルで脳の機能を考えているのだ。だからレベルでいうと右脳ー左脳の二分法に近いレベルで考えるのであるが、二分法では脳のマクロな部分がどう相互に関連しあって働くのかを捉えることができない。右脳ー左脳の二分法は極論すると「分離脳」になってしまい、相互作用の説明ができないということなのだ。二分法に代わって「システム」でかんがえる手法を使っている。システムであるから、「出力」、「構成要素」、「入力」があり、構成要素がシステム全体のために連合し、それぞれの入力に対して適切な出力を生み出す。認知モード理論は脳を上部と下部という大きな部分に分けて、その両方を情報を特定の方法で処理する「大きな」システムとして考えている。この大きなシステムを上部、下部にわけ、前者を後頭葉、頭頂葉、前頭葉の大半(上部)、後者を後頭葉、側頭葉(下部)という処理システムと考えるのである。そしてここが大事な所なのであるが、右脳ー左脳の二分法と違って、システム間の連合がある。そこが二分法に比べて、臨床的に役立つのである。Top Brain と Bottom Brain はそれぞれ、さまざまな部分が迅速に連絡し合って連合出来るような構成要素をもっているのだ。ただ、この理論は知・情・意の知と意のシステム理論であり、情のシステムはほとんど考えていない。辺縁脳はTop Brain にも、Bottom Brain にも入っていない。そして繰り返すが、脳を「大きな」捉え方しかしていない。このことをはじめから承知の上で、この理論を日常診療に活かしていこうというのが狙いである。脳科学が細かいレベルで発達したために、トランスポートのチャンネルの微細構造や、神経伝達物質の化学的合成、分解過程、それに基づく薬物動態などが脳科学、精神科学の本の多くのページを占めるようになった。その方向は学問としては価値のあることだが、顕微鏡の倍率を上げすぎると全体が見えなくなってしまうような面があり、日常診療には適さなくなるのだ。脳を、大きく捉え、システムとして考えると言うのは優れた着眼点だと思う。

     

    | 1.サイコセラピー | 07:16 | - | - | - | - |